トラックドライバーは熱中症になりやすい職業の一つと言われています。主な原因は長時間の運転で水分補給を怠ってしまいがちなためです。
日本ではまだまだ残暑が続きそうな中、車を運転するトラックドライバーにぜひ心がけてほしい、基本的な暑さ対策をご紹介します。
水分・塩分補給は基本
熱中症対策の基本はこまめな水分補給です。
エアコンをきかせているからといって油断してはいけません。エアコンのきいた車内は乾燥しているので、実感はなくとも喉が渇く『かくれ脱水』になってしまうことがあるのです。
では、ミネラルウォーターを飲めばいいのかというとそうではありません。水分だけを補給していると、血液中の塩分やミネラルの濃度が低くなり、結局は熱中症につながる恐れがあります。
水分に対する塩分の目安は、1Lの水に対して1~2gの食塩です。ミネラルウォーターに塩分タブレットなどでも十分ですが、一番よいのは経口補水液やスポーツドリンクでしょう。
ポイントは、少しずつ一定の間隔で補給することです。一度にたくさん飲んでも脱水は解消されません。常に口の中が潤っている状態であることが大切です。
車内ですから、クーラーボックスなどにドリンクを入れて持ち込むのもよいかもしれませんね。
なお、カフェインの入った飲み物は利尿作用がありますので、ドライバーの方は避けたほうが無難です。
アイドリングストップの危険性
昨今では、騒音防止や燃料軽減、排ガス削減のためにアイドリングストップは当たり前という風潮があります。
これは環境への配慮という一面もありますが、運転者自身の経済的な負担を減らすための手段でもあります。
しかし、暑い日などにエンジンを停止させて空調を切ってしまうと、車内の温度は上昇します。その結果、どんなに水分・塩分を補給しても熱中症に…なんてことが起きます。
少しだけなら大丈夫などと思ってはいけません。もし集荷場にドライバー専用の待機場所があれば利用しましょう。
待機場所が無い場合でも、コンビニやできるだけ日の当たらない涼しい木陰などを選んで休むようにしましょう。
涼しくなるグッズも取り入れよう
ほかにも暑さ対策としては、扇風機やクールタオル、最近だと空調服などがあります。
トラックの車内、特に寝台部分は窓を開けていても空気の循環が十分ではありません。車内の空気を循環させるためにも、小さくていいので扇風機があると便利です。
まとめ
「車内にはエアコンがあるから」と油断していると、熱中症になりやすいのがトラックドライバーという職業です。水分や塩分の補給を忘れずに、さまざまな工夫を取り入れて快適な環境を維持させましょう。
車から降りて休憩する際も、できる限り涼しい場所を選んで無理の無い仕事を心がけてくださいね。