物流・運送業界では、独自の業界用語が日常的に使用されています。これらの言葉を理解することで、業務が円滑になり職場内でのコミュニケーションもスムーズになっていくでしょう。
そこで今回は、特に頻繁に使われる傾向にある業界用語をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
知っておくべきトラックドライバーの業界用語!
トラックに関する基本的な業界用語を押さえておくだけでも、ドライバーとして働く際に役立ちますので、まずは知っておくべき基本的な用語をご紹介します。
【アオリ(あおり)】
トラックの荷台周囲を覆うように取り付けられている板のことで、左右側面に垂直に立てられています。
荷物を積み下ろす際はアオリを外側に倒すことでスムーズに作業が行えます。
【親伝(おやでん)】
荷物に貼り付けてある送り状のことで、配達先と送り主の情報が記載されています。
送り状は荷物を配達先へお届けする際に必要となるもので、受取人の捺印やサインなどの受領印をもらうことで配達完了の証明となります。
【完納(かんのう)】
予定の荷物がすべて納品完了になった状態のことをいいます。
基本的には一度ですべて納品することを指すのでなく、複数にわたって納品した場合に使用する用語なので使い方には注意しましょう。
【口割れ(くちわれ)】
本来まとめて配達されるはずだった2個以上の荷物のうち、一部が届いていない状態を指す用語です。
例えば、3つ届けるはずの荷物が2つになってしまった場合は「1個口割れ」といいます。
【直積み(じかづみ)】
倉庫に入ってきた荷物は一般的にパレットやコンテナに収めますが、荷物の形状や性質によって保管器具を使えない場合もあります。
このような場合において、床の上に直接積み上げることを「直積み」といいます。
【台切り(だいきり)】
トレーラーと荷台を切り離し、トレーラー前方のヘッド部分だけにすることです。
トレーラーは牽引車の「ヘッド」と、コンテナを載せる台の「シャーシ」に分かれていて、この2つを切り離してヘッドだけで走行することも可能です。
【バラ積み(ばらづみ)】
フォークリフトなどを使用せず、荷物を1つずつドライバーの手作業で荷台に積む作業のことを指します。
ドライバーにとっては肉体的な負担が大きい作業といえるでしょう。
【宵積み(よいづみ)】
出発の前日に、あらかじめ荷物をトラックに積んでおくことをいいます。
宵積みを行うことで翌朝早く出発できるようになるため、時間に余裕のある配達が可能に。また、倉庫のスペースをより活用できるメリットがあります。
【縦持ち(たてもち)】
2階以上の建物で地上から2階、3階へと荷物を運ぶ作業のことをいいます。
例えば、マンションやビルで1階から5階へ、または3階から2階へというように、上下に移動しながら荷物を運ぶ際に使用されます。
まとめ
今回は、トラックドライバーが比較的良く使用するといわれる業界用語をいくつかご紹介してみました。
需要が高まる運輸・運送業界は日々進化を遂げているため、専門用語も以前に比べて増えてきているのではないでしょうか。
まずは基礎的な用語を把握して、少しずつ使いこなせるようになってプロのトラックドライバーを目指していきましょう!